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31.ポルシェ万次郎逮捕〜マンジロウとゆかいな留置人(06/01/18)
忙しく生きて来た自分を見つめ直す良い機会ではありましたが、それにしても半年以上の勾留期間は長過ぎですよ。1ヶ月や2ヶ月の期間なら良い体験取材になったと割り切ることが出来ますが、いくらポジティブな私でもどう考えたって人生の大幅なタイムロスです。看守の人とはそこそこ会話が成立しますが、やはり犯罪者ばかりのコミュニティというのは辛いものがありますね。留置場では窃盗犯が5割と薬物の使用・販売が2割、交通が1割の軽犯罪(痴漢等)が1割で、詐欺や知能犯系が1割というような構成になっています。幸いにも詐欺師や知能犯は「先生」と呼ばれてヤクザがからも一目置かれる為、色々と気を遣っていただいて人間関係の方は快適だったように思います。窃盗や薬物は累犯が半数近くで、反省の色もなしに留置生活を謳歌しているような連中も多かったです。窃盗のプロ(バイク・自動車ドロ、空き巣、スリ、万引き等)は習得したその技術を捨てきることが出来ず、親友や先輩(昔の上級生)、兄弟までもが窃盗犯という環境の為、何度捕まっても反省や罪悪感がなく、常習から抜け出すことは難しいようです。覚醒剤の売人もこれと似たような感じで、どちらも共通して言えることはブルーカラーの仕事で汗水垂らして働いても、自分的にはあまり幸せを感じないと自覚していることでしょうか。ホリエモンのような起業家が犯すケースはまた違っていて、悪いことをすれば罪悪は感じるのだけども、自分らのアイディアやスキルを最大限に行使したい欲求の方を優先させてしまう習性や体質なのだと思います。ビジネスは本質的に他者との競争でもありますので、事業規模の拡大の為に人がやっていないような発想で本能的に進めようとするのですが、法を犯すことがリスキーなことだと理解はしているものの、所詮法律とは人が作ったものだと考える為に違法行為への罪悪感も普通の人間より薄いのだと思います。
相手を出し抜いてナンボの世界の起業家に多いアイディアマンなタイプは、誰もが思いつかない、或いは実行しないようなより良い方法を本能的に行う性質があり、これが結局「法の不備を狙う」→「違法スレスレ」→「法令違反」までいつの間にか進展してしまったいうのが正確なところでしょう。ルールに則っているかどうかはとても重要なはずなのに、興味が薄く度外視していないので、頭の中に意識として入っていない状態なんですね。
彼らには既成概念や現行ルールの不備をついていく習性があっただけであり、最初から犯罪会社を目指していた訳ではないと思います。私の場合もそうですが、こんな不名誉な結果(強制捜査や逮捕)を迎える可能性は冷静になって考えれば十分予見出来たはずであり、そう考えると「成功の方程式」を構築した人間がわざわざやらなくて良いものにまで、無意識的に手を出してしまったということになってしまいます。平成17年5月12日に逮捕された事件の判決が未だに下っていない(平成18年1月17日現在)理由ですが、警察が作成した被害者の全てを起訴事実として段階的に起訴状に盛り込んでいた為で、担当検事からは「全部起訴してたらキリがないから今回ので最後にするわな」と言われ部長検事までは通ったそうですが、検察の上層部から徹底的に立件して追起訴を行うようにとの指示が後からあったらしいです。取調中は喫煙が可能なので他の留置人より羨ましがられましたが、タバコが嫌いな私としては連日の調べは苦痛でしかありません。調べ官の質問に答えながら、調べ官が作成する作文(供述調書)に何時間も付き合わされる毎日です。留置場で本を読書に勤しんでいる時間の方が余程有意義でした。昔はハンバーガーを頼んでもらったりとかあったそうですが、公判の被告人質問等で「利益供与があって事実に反する供述を行った」などと裏切る被告人が出るので、現在は概ね控えているとのことでした。
留置場内は40歳を超えたオッサンらが官本(留置場の本)の『ベルセルク』を読むような異様な光景で、つまり本を読むか手紙を書くくらいしかやることがない訳ですね。極道漫画『代紋TAKE2(エンブレムテイクツー)』とかがやはり人気はありました。クロスワードの雑誌は暇つぶしにしかならなかったですね。分からなかった問題があっても正解がその号には載っておらず、知識が何も身に付かないしフラストレーションも溜まって最悪です。とかいいつつも、『少年サンデー』の「マス目を塗り潰すパズルゲーム」やら、結構無駄な作業をやっていたように思います。あと『数独』や『詰め将棋』なんかも。女子房の留置人より内緒(規則違反)で『天使なんかじゃない』から『NANA』までの矢沢あい作品を全て貸してもらいましたので、お返しに留置場内で買い集めた『のだめカンタービレ』や『ハチミツとクローバー』などの「大人の鑑賞に堪え得る少女漫画」を貸してあげました。他には普段立ち読みで済ませていた『WiLL』『SAPIO』『諸君!』『正論』『文藝春秋』等の保守系論壇の雑誌を隅から隅まで読んで時間を潰しましたが、看守に一人携帯電話の待ち受け画面を靖国神社にしているような素晴らしい思想の人がいて、天下国家を語った憂国談義で大いに盛り上がりとても楽しかったです♪大阪高裁の「違憲判断」を「違憲判決」と書いていた毎日新聞夕刊の小見出しについて私が不満を語ると即座に呼応してくれる上、ネット上ではどのように議論されているかまで教えてくれるので本当に助かりました。マスコミでは殆どが違憲判決だなんて間違ったことを確信犯的に報道していたようですね。首相の靖国参拝が憲法違反かどうかを語った裁判官のコメントは、判決の主文とは直接関係のない傍論の暴論、ただの個人的意見に過ぎません。「たかじんのそこまで言って委員会」での西村眞吾議員の発言なども拾ってくれるこの親切な看守さん、自虐史観からの脱却は小林よしのりの漫画『戦争論』だったそうで、私も留置場内で購入した同氏の『沖縄論』や『靖国論』を同じ留置人に読ますなどしてみたのですが、啓蒙活動にはやはり『戦争論』や『台湾論』、最近発売された『挑戦的平和論』などの方が初心者には分かりやすいと思いました。ばかげた中韓の主張を理論武装で論破する為には、キム・ワンソプの『親日派のための弁明』や井沢元彦・金文学の『逆検定
中国歴史教科書』が分かりやすくてオススメです(分かりやすさで言えば日下公人・藤岡信勝・西岡力なんかも良書が多い)。この分野の著書が多い黄文雄先生の本は、そそられるタイトルが多いが中身は若干難しいかもしれません。週刊新潮で連載している高山正之の『異見自在
世界は腹黒い』なんかもオススメに追加しておきます(『週刊新潮』に連載中の『変見自在』も必見です)。「ポルマン何言ってんだ?あいつは右翼なのか??」とか思った人は、無料で読めるネット上の下記サイトを参照してもらうと面白いかもです。
・日本とトルコ
・韓国は『なぜ』反日か?
・ていていた〜
・剣道の起源は韓国にあり!?
・パチンコ屋社長映像(マルハンビデオ動画)
・テロとの戦い「日中戦争」
・謝罪の名目でむしり取られる国民の血税
・償いは済んでいる「日本の戦後補償」
・「日本とはどの様な国ですか」
・「中国」自身も使用している中国に対する蔑称「支那」
・中国に「軍国日本」を批判する資格はない!!
・外国から見た大東亜戦争(太平洋戦争)の評価
・チベットは中国の領土ではない!
・台湾は中国の一部ではない!
・韓国・朝鮮
・大日本史番外編朝鮮の巻
・櫻井よしこWEBサイト
我が国は聖徳太子の頃より早々に中華の柵封体制から脱却し、蒙古襲来の際はこれを見事撃退。平安300年、江戸で250年の世界でも稀なミラクルピースを謳歌して独自の成熟した文化を形成。関ケ原(1600年)の頃の鉄砲保有率は世界最高で、江戸の最盛期の人口は100万人とこれまた当時世界一。識字率がどの国よりも抜群に高いのは当時の出版物の量でも分かります。ペリーの砲艦外交により「植民地にするかされるか」のゲームに参加させられてからも、近代化に成功して国力の増強に努め、日露戦争(1904年)では帝政ロシアに勝利するという歴史的偉業を達成。非白人国家が白人国家に歴史上初めて勝利したこの戦争により、トルコやインドなどの沢山の非白人国家が自分の国のことのように歓喜したといいます。傲慢な白人達が有する文明の象徴であった航空機をアジアで唯一自前の航空エンジン作って飛ばした、江戸の頃より職人が「マイスター」として尊敬される文化を持つ神の国日本。この日本という国と大東亜戦争がなければ、欧米のアジアでの植民地支配はあと100年は続いていただろうとも言われています。勤勉かつ辛坊強い国民性に加え、思想や宗教にも淡白で表現に寛大なところもまた素晴らしい!震災が起きてもコンビニに列を作って並ぶお行儀の良さは、強盗や強姦が当たり前の国とは基本的な民度が違います。自動販売機の普及率が世界一なのは治安の良さの表れです。優柔不断で揉め事が嫌いなの国民性でもあり、他国に謝れと言われればとりあえず謝ってしまうのはちょっと情けないかもしれませんね。
ここで留置場内のスケジュールを簡単にご紹介します。
■日課時限
7時 起床・洗面・朝食
8時 運動(30分・合喫煙)
12時 昼食
17時半 夕食
19時 就寝準備(寝具搬入)
21時 消灯
月曜日 入浴(15分)・髭剃り
火曜日 洗濯・爪切り
水曜日 自弁購入・髭剃り
木曜日 入浴(15分)
金曜日 洗濯・髭剃り
土曜日 自弁購入・爪切り
日曜日 清掃
「留置人の心得」みたいな規則ごともノートに控えていたのですが、釈放される時に「これを何に使うつもりや!うちのことは外で洩らしてもらったら困るんや」って訳の分からないことを言われ、看守の偉いさんに没収・削除されました・・・。晩の9時に寝て翌朝7時起きって、「わしら赤ちゃんかいっ!」と最初思いましたよ。恐らく看守の作業を軽減する為の時間割りなのでしょうが、普通に10時間も寝れる訳ないので医者に言って睡眠剤(ビビットエース)を出してもらいました。フランスの心理学者であるアレクサンドロ・ビネの言葉に「一番忙しい人間が一番多くの時間を持つ」というものがありますが、限られた時間を無駄に過ごさぬよう、せめて就寝時間中は読書だけも認めるような規則にして欲しかったです。何の生産性もありませんし、やはり職務怠慢としか思えません。睡眠剤以外にも薬や治療費等は全て警察予算から出ることを知りましたので、金歯が外れて穴の空いていた奥歯を歯科医へ手錠付けて行って治してもらいました。まあ、暇つぶしと気分転換が主ですけどね。昔は金歯の型を取って削ったりと大変でしたが、今の技術では一瞬で治療出来るので感動しましたです。他にも何故か突然膀胱炎になって警察病院へ行くことになりました。初めてのことだったので一瞬性病とかいうやつかと焦りましたが、抗生物質をもらえばすぐに治ったので良かったです。留置人の半数以上が睡眠剤を服用しているという既成事実をまず作った上で、この無駄に長い睡眠時間の設定と週に2回しか入れない入浴の改善を法務省へ求める為、南野法務大臣宛ての署名を集めようと皆を煽動してみたのですが、他の留置人は夜中に寝付けなくて時間を無駄に浪費している事実や入浴回数の少なさにあまり関心がないようでした。合コンとかで「俺、夏場でも風呂は週に2回やねん」なんて言うと周りから確実に引かれますよ。せめて夏場だけでも2日に1回くらいに改善すべきです。留置場への収監は反省の意味もあるだろうけど、実際に不起訴で釈放される人も沢山いますしね。一応はまだ"推定無罪"である人間を「逃亡の恐れ有り」「証拠隠滅の恐れ有り」「住所が不定である」、或いは警察の都合が良い時に取り調べが行えるようにとの理由から勾留している訳なのだし、もう少し世間の常識とズレがないように扱って欲しいと思いました。これらは100年前に作られた代用監獄法を未だに適用しているのが原因らしく、他の先進各国と比較しても日本の未決勾留(留置場や拘置所での裁判待ち勾留)は非人道的な扱いを受けているとの批判があるくらいです。さっさと死刑に処すべきオウム真理教麻原や宮崎勤らの判決が長引いているのを見ても分かるように、日本の裁判制度は起訴から判決までに時間がかかり過ぎるのも特徴的です。もう少しスピーディに進めてもらわないと、せっかく執行猶予を与えた被告人の社会復帰を大きく妨げることになると思います。私の場合は5月12日の逮捕され、現在は特別に保釈で外に出ることを許されている状況ですが、最終的な判決が下るのは来月(2月)辺りになりそうです(通常は起訴後2・3ヶ月で判決が出る場合が多い)。あと、留置場で出る弁当は冷凍食品を多用した油モノが多いので飽き飽きしましたよ。食中毒を出さない為の配慮と作業的に楽で材料費も安いことが理由だと思います。昼用の弁当なんて朝の9時には場内へ配達されますからね。一体朝の何時に作られた弁当なのかと思いましたよ。先の衆院選で刺客候補だった藤野真紀子とかいう料理の先生に、留置場の弁当は栄養バランス的に問題ないかどうかの質問状を送付しようとも思いました。留置場では月に2回くらい医者による定期検診があるのですが、「何処か異常ないですかね?」と医者に訊ねても毎回「問題ないです」と言われ、さらに「血圧をいつも測ってもらってますが、僕はだいたいどの辺りなんですか?」と質問しても「いつも丁度平均値のど真ん中ですよ(笑)」と言われてしまう始末です・・・。と、次の新聞記事からの引用を見てみてください。
■おかずを巡り妻殺害
青鬼被告は3/10夜 妻の節子さん(当時73歳)が昼も夜も揚げ物を出したことに腹を立て、口論になった末に首を絞めて殺害。7年の実刑判決が言い渡された。
「昼も夜も揚げ物を出された留置人が口論となった末、看守の首を絞めて殺害」とか、留置場内でも十分有り得る話だと思いました。揚げ物が多いのと入浴(洗髪)が少ないせいか、額が以前よりM型で後退して来たようにも思います。これらの因果関係を主張して、後退した私の頭髪について補償するよう民事訴訟を起こしたくなりましたよ。訴訟大国アメリカだったら敏腕弁護士を雇うことで国相手に勝てるかもしれません。
お風呂掃除を巡っては次のような看守とのやり取りもありました。基本的に外の世界より暇ですから、"絡み"の相手を見つけて遊んでるだけなんですけどね。
「56番(私の留置番号)、風呂掃除してくれへんか?」
「過去に4回経験してますし前回も僕でした。たまには他の人に頼んでみればどうでしょう?これは任意ですか強制ですか?」
「あくまで任意やけどな(本来は看守の仕事)。ここでは一番の古株がやるしきたりなんや」
「○○さん(過去の古株)がやってはったの、一度も見たことないですけど?」
「運動でタバコ吸う人に頼むのは可哀想やろ?」
「確かに僕はタバコを吸いませんし頼みやすい性格なのでしょうが、本を読む時間を頻繁に削られるのは嫌ですねぇ。ここでは読書好きよりも愛煙家を優先するって訳でもないでしょう?」
「しきたりやから頼むわ。実はそんなに嫌ってこともないんやろ?」
「何のしきたりかは分かりませんが、他の全員に声を掛けてみて全員に断られたなら僕が引き受けることにしましょう」
「それならええわ。今日は君が一番風呂やけど、お湯は浴槽を洗わんとそのまま沸かすからな!(何故か逆切れ気味)」
「構いません。僕はそのような不潔な湯船には浸かりませんから。ただし次の人(傷害罪のヤクザ)がそのことを知って暴れだしても知りませんよ」
「スマンかった。今日だけは頼まれてくれへんか?」
「もちろんです。最初からそのつもりでした♪」
まあ、大人しい奴にだけお願いするという看守の発想に不満なだけだったりです。
留置場内では自分の所持金から晩飯として出前を注文することが出来ます。平日のみで一品限りという制限付きですが、私は味噌汁とかよく頼んでましたです。毎日の弁当が冷えたご飯と冷凍食品のおかずなので、定食やラーメンが留置人には人気が高かったです。あそこではメシが暖かいってだけでとりあえず何でも美味いと思いましたよ。お菓子・書籍・タバコ・文房具等は毎週2回ある自弁購入日に購入することが出来ます。書籍の購入は漫画やグラビア系週刊誌等も全然OKで、購入申込欄に「何でも良いからエロ本3冊」と書いたとあるオッサン留置人は、書店のオヤジの粋な計らい(?)によりモザイクがあるかないか分からないようなお宝をGETして喜んでいました。加納典明が猥褻図書の関連で警察沙汰になったことを考えても、何であのような際どい本が留置場に持ち込み可能なのかちょっと驚きの事件でした。私は一週間のスケジュールの中で自弁購入の日を一番楽しみにしていたのですが、書籍の購入が1回につき1人3冊までと制限が設けられていたことに不満を感じていました。せっかくの「仕事をしなくも良い有り余る時間」なんですから、これを有効活用して知識の収集に努めたいと思うのが当然じゃないですか。購入枠は3冊も設ければ十分という官の発想が理解出来ず、仮に「本ばかり読まずに反省しろ」とかいう建前があるのなら先のエロ本の話はどう考えても矛盾しますしねぇ。週刊誌を綴じる為に使用されているホッチキスは、外してヒモを通し直さなければいけない規則があるのですが、この作業や検閲(留置人のプライバシーに係わることが掲載されていないかのチェック作業)が面倒だから1回の購入を制限しているのかもしれません。ちなみに差し入れてもらったジャージなんかも中のゴムヒモを外してから留置人に手渡されるのですが、これらは自殺や自傷行為を未然に防ぐ為の措置となります。3冊までしか買えないと言われて素直に従う私ではありませんので、他の留置人の名義を使って週刊誌、漫画コミック、ハードボイルド小説、政治オピニオン誌を買い揃えていました。対価として出前やお菓子を私が奢ってあげたりする訳ですが、雑居房で「ポテチBIG」をみんなで食べた「ポテチタイム(そのままですが・・・)」が懐かしいです。ヤンチャ坊主のダイキくんや吉田栄作に似てる栄作くん、みんな元気で頑張っているでしょうか?(なんか雑誌『実話ドキュメント』のコーナーみたい・・・)さて、みんなの自弁購入が重複しないように調整を担当していた私は「自弁プロデューサー(笑)」と呼ばれていた訳ですが、盆休みには週刊誌が合併号を出して休刊しますので、書店に代わり「発売日一覧」を作るなどでも大活躍です。誰かが既に購入済みの場合は貸し借りすれば良いことだし、無駄に重複するなら違う雑誌を買ってもらった方が全体の為になりますからね。私自身は本代だけで軽く10万円以上を留置場内で費やしてしまいました。と、自弁購入のお菓子や文房具を近所のコンビニで購入するのはどうかと思いました。当然ながら留置人のオーダーをまとめて看守が買い出しに行く訳ですが、コンビニは定価販売なんだから頑張ってスーパーまで買いに行ってよって感じです。この書籍やお菓子の留置人同士の貸し借りには留置場の規則も寛容なのですが、朝の運動時に1日に2本までと制限されたタバコの貸し借りについては徹底して容赦がありませんでした。私の場合は活字依存症となりますが他の留置人は概ねニコチン依存症なので、タバコを吸わない私が吸うフリをして他の留置人に良い思いをさせてあげようと思ったのですが、看守にすぐに見つかって厳重注意されてしまいます。「きみのような普通の人間があんなヤクザな連中とつるんだらアカン!」とも。タバコはみんな1本でも多く吸いたくてイライラしていますので、トラブルを回避する為に看守は特に気を遣っているようでした。私からすると嗜好品であるタバコの喫煙を認めるなら、品行方正で優良と認められた一部の長期間勾留されている留置人に対しては、1日1本のビールくらい認めてくれても良さそうなものだと思いました。タバコが良くてビールが駄目という理由ですが、タバコは吸わせないとイライラしてトラブル発生の原因になり、ビールは酔っ払うとこれまたトラブルの原因となり管理し難くなるかもしれません。
留置場の中は非常に個性的な面々ばかりだったように思います。最初は筋肉ムキムキで憎らしい程の屈強なブラジル人と同じ房に入りました。母国語がポルトガル語だと聞いて「オブリガード」と話し掛けてみたら、「おお、ありがとうね」と機嫌良く返してもらいました。日本語が読めない彼はいつもカーセンサーばかり読んでいて可哀想でした。一度『ハリー・ポッター』の原書を差し入れてもらったことがあるそうですが、英語もあまり読めないのでガッカリしたそうです。他にも傷害罪のオーストラリア人や北欧系のセクハラNOVA教師なんてのもいましたかね。中国人は2人いましたが、どちらともお行儀が悪くて皆に嫌われていました。福建省の方から来た人間だと思いますが、日本のお茶を飲まなかったりタオルを濡らして顔を拭いたりと、微妙な文化の違いも感じましたです。我々ならタオルで顔を拭く時は手の方を動かしますが、彼らは何故か手は固定して顔の方を動かすんですね。彼らは水を出しっ放しにして歯を磨くので、例の靖国神社の画像を待ち受けにしている看守さんから「日本の税金を無駄にしやがって、何が反日デモやねん。ゴルァ!」って怒られていました・・・。私は私で『クレヨンしんちゃん』や『キン肉マン』の似顔絵を書いては「小日本(シャオリーベン)ではなく、文化大国の大日本!尖閣諸島は日本の領土。沖ノ鳥島は確かに岩みたいだけど、それでも立派な日本の領土!」って説明するのですが、イマイチ意味が通じていなかったように思います。お互いの歴史認識についてディベートすることも叶わず、通じたのはせいぜい「チンジャオロース」「ピンフ・タンヤオ」「リャン・ウー・パーピン」「イー・スー・チーワン」くらいでした・・・。中国は近代以降、意外と日本から和製漢語を沢山取り入れていますので、漢字で書いてみれば言葉は結構通じたりするものです。中国人は犬肉とか人肉であるとか、飛んでいるものは飛行機以外食べるというくらい何でも食べ過ぎな文化を持っています。彼らのゲテモノ食いと不衛生が古来より世界的な疫病蔓延の主な原因と言われています。何の動物の肉を食べようと勝手ですしその民族の歴史や伝統を尊重すべきとは思いますが、動物の肉は基本的に草植物だけにしておけよと言いたいです。日本なんて中国のように環境を破壊するでも疫病を蔓延させるでもないのに、感情論だけで商業捕鯨に反対されるのはおかしな話だと思いますよ。そうそう、外人(白人)のたどたどしい日本語を真似て「お茶くださ〜い」とか「おやすみなさ〜い」って言うのが流行っていましたね。看守さんからは「誰が呼んでるのか紛らわしいからやめてくれ」って言われましたけど(笑)。
日本人の留置人では職場の同僚らの財布からお金やキャッシュカードを抜き取った最低の人間もいましたね。窃盗犯とは概ね価値観が合わないですが、財布を抜き取る人間に対してはせめて現金だけにしてあげてよっていつも思います。免許証やクレジットカードの再発行とか手続きが大変ですし、まして知り合いの財産を侵すのは道義上問題ありだと思いますよ。窃盗犯の一人に三瓶というあだ名の弄られキャラがいました。三瓶よりむしろタージンに似ているように思いましたが、この子が何処を探しても良いところが全くない最低の人間でだったのです。普通はいじめられっ子でも心優しいとか真面目で素直だとか、何か一つくらい長所があるものですが、看守さんとも話していたのですが本当に欠点だらけの人間でちょっとしたカルチャーショックを受けました。最後は同じ房だったので人生相談とかも受けたのですが、判決後にちゃんと就職出来たのか心配ですねぇ。やたらイビキのうるさいオッサンとかも最悪でしたね。鼻をつまむ訳にもいかず本人に悪意がある訳でもなく、あれは地味にストレスを与える攻撃だと思います。ヤクザ屋さんや覚醒剤の売人らの刺青品評会も楽しませてもらいました。お釈迦さんや風神雷神、般若や弁慶など様々な絵が背中に彫られているのですが、あれを例えばヤクザの組員同士で「続きモノ」をやるのはどうでしょう?漫画『ドラゴンボール』の単行本を並べた際に龍の絵が続いてる感じのがありますが、組長が当然龍の頭の部分をいただくとして、若頭が龍の尻尾部分を担当し、あとは組員の数に合わせて龍の胴体部分の長さを調整する感じで良いと思います。組員10人が背中を向けてずらりと並べば壮観ですが、子分が一人で銭湯行った時とかは胴体だけなので絵の内容や意味が分からないかもしれません。拉致監禁を手伝いに巻き込まれて逮捕されたキャバクラの店長とかは割りと普通に話が出来たと思います。次に儲かりそうな商売の相談とかする訳ですが、「ダッチドールのデリヘルとかだと法の規制を受け難くリスクが少ないのでどうだろう?」と私が聞けば「ああ、それならもやってる人がいますよ」と返しがあったり、「少し前にTVでやってた『ワン・スプーン』の創作料理みたいな番組あったやん?あれをワンスプーン100円くらいで出して専門の居酒屋作ったら話題にならない?100円ショップと同じでお客さんがストレスを感じずに購入(注文)を楽しめるのが狙い。肝心の料理はTVのやつを上辺だけパクればOKだし、インスパイアされたとかリスペクトしてるとか言っておけば問題ないはず」と話せば「そんなこと言ってるから強制捜査入られたんちゃいますの(笑)。法律のボーダーラインはよく分かりませんが、まあでも、ブランド業界と違いそれは大丈夫だと思います」と遠慮ナシに言われたりです。「犯罪なら次はこれが来るよ。中小企業に営業かけて「御社のパソコンのハードディスク、このまま放置し続けると熱くなって発火しますよ!」と言って不安を煽り、ハードディスクの中に不要な換気扇を設置しまくるという、『リフォーム詐欺』ならぬ『ハードディスク詐欺』(笑)」「ないない。第一換気扇なんて中に入らないでしょ(笑)」「縦縞のユニフォームを着た体育会系の男達が、会社の送別会や歓迎会にかけつけて胴上げを実行するという、名付けて『胴上げ屋さん』はどう?オプションで赤絨毯とか紙ふぶきも付けるってことで」「それなら便利屋さんが並行してやれば良いと思いますね」「ゲームソフトのレンタル屋さん。ビデオ屋みたいに一泊何百円とかではなく、月額の固定料金で課金するシステム。延滞料金を毟り取られることもなくなって良くない?」「月極で課金し、一度に借りられる枚数を制限はするが借り放題っての、確かネットの宅配ビデオ屋でありましたよ」「『ジャンカラ』みたいな安いカラオケ屋が嫌いな人の為の『VIPカラオケ』はどう?ハウリングなんて絶対起こさない部屋の広さと音響設備。スタンドマイクが3つくらいあって、ピアノやギターもスタンバイされてるみたいな。客が酔っ払って楽器を壊さないよう、アルコールは一人一杯に制限する」「僕らはタンバリンとか物足りないですしね。ピアノの調律とか、メンテナンスも大変かも」などなど。
カラオケといえば密室によるプライベートな空間が当たり前ですが、これをボーリングにも当てはめてみてはどうでしょうか?パーティションやカーテンで個室みたいな雰囲気にすれば、合コンの2次会の客とか十分狙えそうですよ。ドリンクも自動販売機ではなく、カラオケ屋みたくアルコール類やソフトドリンクを高い単価でガンガン売れば客単価も今よりはるかに高くなるはずです。貧乏学生や家族が集うコミュニティではなく、ダーツやビリアード並みに「大人の遊び的なイメージ」へシフト出来れば成功すると思います。私が「これはナイスアイディア!」と思ったのが一つありまして、留置場内では飛行機の搭乗ゲートで使われるような金属探知機を同じように検査目的で使用するのですが、普通は「キュイーン」って感じの音を発するあの機械を「アア〜ン♪」「ニャー」「ワンワンッ」「金属萌え〜」みたいなサウンドに変更して市販すれば大ヒットすると思います。単なる玩具ではありますが、ちゃんと本来の目的で使用することが可能ですし、生産コストは安い上に海外で広くヒットさせることも夢ではありません。新しく入って来た留置人はみんな必ず金属探知機に最初は興味津々という事実があり、マーケティング・リサーチ上のデータの裏付けも取れているかと思います。本来の目的で使用する機会のない機械でしょうが、玩具としてなら強くユーザーを惹きつける魅力があるのではないでしょうか?
前述した通り、留置場では「睡眠10時間」という官主導の愚民化政策に耐えることを余儀なくされます。そこで私の房(3人収容出来る雑居房)では21時に消灯となったあと、私が主導で「もしも話」や「言葉遊び」などのレクリエーションを行っていました。例えば「もしも戦国時代にタイムスリップしたら何をする?」みたいなお題について皆が全力で知恵を絞り意見を発表するのです。「まずは将棋とオセロゲームを考案して大名などの有力者に取り入る。有能な人材の扱いが上手い秀吉辺りが良さそう。信長さまには粗相をしてしまうと打ち首になる危険性があるのでパス。日本地図や世界地図を書いたり、歌やダンスを披露するのも良いかもしれない。「君が代」を時の将軍に献上すると喜ばれそう。ウィルス感染やビタミンの概念を教え、医学の進歩にも貢献したい。本能寺の変(1582年)を阻止出来れば、あの当時で世界最強の陸軍が誕生しそう。明へ遠征する際は朝鮮半島に寒さに弱い九州の兵を送らず、北陸辺りの兵を選抜して送り込む。制海権と兵站を重要視し、補給が絶たれないよう十分な注意を促す。ロシアが南下政策を取る前に樺太と千島列島の全ては占領しておく必要性も説く・・・」みたいな感じで具体的に語っていきます。漫画でもTVドラマでもタイムスリップものって沢山ありますが、これくらい切り込んで作ってくれたら主人公とシンクロ出来て面白いと思います。お笑いのコントや漫才には演技力が不可欠な為、面白いとされるお笑い芸人は役者の経験がなくても総じて芝居が上手いです。映画やドラマのクオリティを高めるには、役者の演技力によるリアリティと脚本の構成力によるリアリティが不可欠です。つまりお笑いや物語を面白く成立させる為には、脳内を刺激する程のリアリティを観客に与える必要がある訳で、先程のタイムスリップの話にしても細部までリアリティを描ききることが出来れば面白い内容になると思います。留置場の本は官能小説までをほぼ全て読み尽くしましたが、「ああ、いけませんわ(中年が書く本は特に時代錯誤)」みたいな現実離れした台詞や設定の文章を読むよりも、普通の小説の中の濡れ場の方が主人公に感情移入が出来てぐっと来るというのは、やはり前後のエロとは関係ないと思える文章を詳細に書ききることによってリアリティを与えられているからなのです。アキバ系の人間が生身のAVを観ないで萌え漫画や同人誌、エロゲーに傾倒する理由は、これもやはり彼らがイメージしたい妄想にAVの撮影技術や女優の演技力が着いていけてないからだと私は思います。他には「留置場で安らかに自殺するにはどうするか?」みたいなお題もありましたが、便所のドアにTシャツを引っ掛けて首を釣るという意見や、入浴時に風呂場へボールペンを持ち込み手首を掻っ切るなんて意見もありました。留置場や拘置所、刑務所では実際に年に何人かは自殺者が出ているようで、看守の中には留置人にも死ぬ権利もあげたらええねんと言い切っている人もいました。勝手に死ぬ囚人のことまで管理責任を問われるのは堪らんのだそうです。また、隣の房の留置人に「消灯してから30分後に俺が「ダイゴロウ!」って叫ぶから、ちゃんと「チャーン」って返してな」とネタ合わせするなど、当然ながら看守には「今の誰や!」って怒られるのですが、「ダイゴロウっス(どちらかと言うと拝一刀?)」って答えてみたり、とにかく退屈な留置場では本当にくだらないことも沢山やらざるを得なかったです。
「男と女、生まれ変わるならどっち?」というお題では女を選択する留置人が圧倒的に多かったですが、私は次も男に生まれたいというか、今の人生男で良かったと思っています。「女の幸せ」って経済力のあるハンサムで誠実な男を捉まえることだと思いますが、何処か間違っているでしょうか?「幸せ」という表現だと「私が幸せと感じるんだからいいじゃない。文句あんの?」みたいな主観で押し通される可能性があるので、ここは「世間が羨む幸せな生き方」にして客観性を持たせて考えたいと思います。先程の私の意見が「女の幸せ」の正解であれば、相手に依存した非常に受動的でつまらない人生だと思います。生理痛とかも何だか辛そうですしね。女の場合は能動的に人生を行動したとして、例えば良い雇用条件の会社に勉強を頑張って就職しても、男の場合と比べるとそんなに他人から羨ましがられるでもなく、条件の良い男を旦那として捉まえられるという考えはやはり受動的であるし、逆に会社へ残ってバリバリのキャリアウーマンとして頑張ってもお局さまだなんて陰口を囁かれたりで、「世間が羨む幸せな生き方」を勝ち得るのは結局のところ難しそうです。「経済的に大成功してホストクラブの若い兄ちゃんを囲う40過ぎの女社長」というのも、やはり周りからの羨望を集める生き方とは思えません。男の場合なら「甲斐性」でも、女の場合は逆のベクトルで品位が下がっていくのが不公平なところです。こういった違いは男女の性差なので、あくまで区別であって差別とは違うんですけどね。女はせっかく自分に相応しい男と結婚したと思っても、相手がマザコンだったり子供がグレたりしたら「幸せ」はあっという間の崩壊するので油断出来ないです。こうやって考えると他者との相対的な優劣や世間体が「世間が羨む幸せな生き方」の価値判断になるように思います。便利な電化製品や美味しい食事が当たり前の現代で底辺の生き方をするよりは、それらが何もない封建社会とかであっても将軍さまや有力大名として生きた方が確実に「幸せ」を感じれると私は思います。現代のような成熟した社会では、男は顔が不細工で体が貧弱であっても経済力を獲得し「雄として強い」ということを示すことが出来れば、他人より子孫を残す機会に恵まれますし「世間が羨む幸せな生き方」を実践しやすくなります。ニートなんていう人種が新しく出て来たのも、男が生存や主の保存の為に戦わなくても(=仕事をしなくても、働いて給料を得なくても)親の財産や国の過保護で生きていけるような社会になってしまったからなのでしょうね。そういう訳で、私としては受動的な女の人生よりも能動的に頑張れる男の人生を選びたいと思います。
「女の留置人の髪留めが認められているのに男が駄目なのは何故だ?」というお題もありました。トイレットペーパーを千切って丸めることで髪ゴム代わりにしていた長髪の留置人や、便箋で千羽鶴を作ったり新聞紙でゴミ箱を器用に作る留置人なんかもいましたね。新聞紙でゴミ箱を作る技術なんてのは代々引き継がれて来たらしいです。留置場でも散髪をすることは可能なのですが、理髪店からわざわざご主人に出張して来てもらう為、ある程度の人数をまとめるのという条件付きで一人4,000円くらいだったように思います。それ以前に利用していた理髪店の主人はヤクザの留置人に"ヤカラ"を言われたらしく、それ以降は留置場がお願いしても出張に来てくれなくなったそうです。ちなみに拘置所では50円くらいで丸坊主のみ散髪可能だそうです。どうせ1年以上刑務所へ行くのならアメリカの囚人と交換留学みたいにしてもらい、本場の英語をスラングに至るまでじっくり生で学んでみたいです。アメリカの囚人には日本語を勉強したい相手を募って「交換収監」し、両国との間に条約を締結することでこれが実現すれば面白いです。また、今回のことで本から得た知識だけではなく、自ら留置人を体験したからこその意見を持つようにもなりました。被疑者が容疑を認めた軽微な犯罪の検事調べと裁判所への勾留請求については、わざわざ「集中バス」で検察庁や裁判所へ送るのではなく、警察署内の一部屋に最新鋭の「通信調べ室」を作り、警察の調べ官が付き添ってのWEBカメラによるやりとりで十分だと思います。被疑者が裁判官や検事のカメラからの呼び掛けに応答しない場合は、各署で通信調べ室に同席している調べ官が注意を促すか、場合によっては現在と同じように対面でのやりとりへの変更も可能というようなシステムにするのです。京都府の場合は府下全域の留置場から送迎バス(行きは「集中」帰りは「逆送」と呼ばれてました)を使って各警察署へ留置人を送り迎えする訳ですが、こうして毎朝バスで拾った留置人の全てを一旦検察庁へ集める為に、検察庁の地下(「溜り」と呼ばれてました)での監視や送迎に膨大な人件費を必要としているのが現状です。WEBカメラを使った検事調べや勾留請求が一般化すればこうした人件費を大幅に削減して捜査に回すことが可能となりますし、留置人らも無駄に待たされる必要がなくなってお互いにとって良いと思います。朝の9時に集中バスが留置場を出発し、10時過ぎには検察庁の溜りに到着、その日の5分程度の検事調べの為だけに、検事から呼び出しが来るまで何時間も木製の固い椅子で待たされ、帰りの逆送バスで留置場に帰って来れるのが18時を回ったりなんてケースもざらにありました。せめて溜りには本くらい置いておいて欲しいですし、さんざん待たされたあげく「今日はやっぱり辞めにするわ。明日また来てくれるか」なんてこともあったりするそうです。あそこへ行くと毎回必ず「いつまで待たすねん!もう6時間以上待ってんぞ。早よ帰らしてくれや!」みたいな罵声が飛び交っている事実がありますし、もう少し「まだ罪人ではない者(未決勾留or不起訴処分or無罪)」への配慮を真剣にお願いしたいと思います。
「場長(留置場の長)」として留置場に長いこと勾留されていると、後輩留置人より色々な相談を受けることもありました。まず、警察より説明は受けているはずなのに、留置場に弁護士を呼べることやその意味を理解していない留置人が実際に多かったです。同じ房に入ってきた新人留置人にはとりあえず一度、看守さんに頼んで当番弁護士を呼んでもらう(弁護士会に電話を入れてもらう)よう助言します。当番弁護士制度を活用すれば初回の相談料は無料となりますので、逮捕されたなら真っ先に弁護士を呼ばないと損ってやつです。今後についての目安や情報(新聞報道の具合等)を弁護士から訊き出すことが出来ますし、家族や職場等へ連絡や伝言を頼むことも可能です。勾留請求後に裁判所より「証拠隠滅の恐れあり」などの理由から『接見禁止(面会禁止)』の措置が下されると、『接禁』が解けるまでは知人に面会が行えませんが、弁護士との接見についてはこの限りではないのです。警察の取り調べでは「言いたくないことは言わなくても良い」という供述拒否権について説明されますが、これについても弁護士のケースと同様に殆どの留置人が正しい理解をしていないのが現状です。意に反する調書に署名をすることが裁判でどのような不利益を被るかを「説明は受けているものの理解はさせられていない」のです。なので「誘導尋問には引っ掛かるな」「言ってないことは訂正してもらえ」など、供述調書への子指(左手の人差し指)は自分が納得した上でするようにとのアドバイスはさせてもらいました。留置場内では「大便は水を流しながら(消臭目的)」「眠たくても昼寝はするな(晩が辛い)」「小便をする時は和式便器を汚さないよう、まずは落下ポイントを確認(一時止めてから放出)」「夜寝れなかったら睡眠剤を遠慮なくもらえ」などのアドバイスも。家族からの貴重な現金の差し入れを出前やお菓子に浪費するなどし、書籍の共同購入に参加しない不良留置人にはさり気なく圧力をかけます。また、初犯の犯罪者には「まさかこんなこと(数ヶ月の勾留)になるとまでは思ってなかった」と洩らす人間が多いです。最近では「ワンクリック詐欺のメール管理係」「振り込め詐欺の電話係」「闇金のカバン持ち(使い走り)」など、下っ端の詐欺師連中が特にそうかもしれません。警察は「痴漢はアカン!」とかのポスターも良いですが、「10年以下の懲役、または500万円以下の罰金・・・」みたいに、『それをするとどうなってしまうか?』の説明を具体的に載せた方が犯罪の抑止効果はあると思います。振り込め詐欺に気を付けるよう注意を促すことも重要ですが、振り込め詐欺に荷担する人間を出さないように具体的な警告を行うことも重要です。ところで、むてきんぐのぶち切れ音源集で紹介されている詐欺会社の電話対応って、考えられないくらい下品で下手クソですよね。ここの管理人さんは詐欺業者にいつも福岡訛りを馬鹿にされて可哀想です。誰かに似ていると思ったら、同じ福岡出身の小林よしのり(漫画家)に似ていることに気付きました(笑)。ここの狂言師のくだりが傑作だと思います(4分23秒頃)。また、知り合いの「道義的ではあるが非合法な取り立て」に付き合っても逮捕される場合がありますし、アーティストを自称する友達の壁やシャッターへの落書きに付き合っただけでもやはり器物損壊で逮捕される可能性はあります。身内や友達を含め、いつ自分や身近な誰かが逮捕されても不思議でない訳なので、そうならないような知識が必要だと思います。小さい頃より大人に教えられた人生設計通りに生きて来た人はこういったトラブルに巻き込まれる要素は極端に少ないですけどね。
保警察や検察、裁判の制度について批判的なことばかり書いてしまいましたが、例えば調べ官や看守であるとか、その人個人に対して不満があったり批判の対象にしたい訳ではありません。長く勾留されていた分だけ親切にしていただきましたし、色々と特別な便宜を図ってもらいもしました。保釈で留置場を出てからも、色々と心配をして電話をかけて来てくれたりもします。「ポルシェ万次郎」としてのプロフィールもバッチリ資料として抑えられていて、調べ官や捜査員らとはそれを前提にした雑談をしましたし、看守からは「個人情報をサイトに載せすぎや」とも言われました。捜査員らは数ヶ月前から内定に入っていたそうで、「俺らが入られへんような店(割烹料理屋)に昼間から入るな」「事務所と自宅を徒歩で往復する毎日。たまにコンビニで立ち読み。行動範囲狭いなぁ(笑)」なんて話も。「いや、仕事や自分自身の成長に繋がる行動以外に今は余計な時間かけたくないだけですよ。それでも食事だけは誰にでも必要なタイムスケジュールな訳だし、お金を沢山使うとすればここしかないだろうと・・・」などと私が説明すると、何故か調書には「私は儲けたお金は贅沢な食事をするなどして使っておりました」というニュアンスで書かれてしまいます。オフレコの雑談であるはずの「パチンコと同じでお金を稼ぐという結果には必ず理由が伴います。潤沢な資金があるとか人にはないアイディアやスキルを持っているとか、多くの創業者がそうであったように違法スレスレの危ない橋を海千山千の連中を相手に渡って来たとか、或いはリスクを抱えた違法行為そのものであったりだとか・・・」という私の発言が、「儲けを出す為には犯罪を犯す必要性があると私は考えています」というような調書になっていたりもしました。また、取り調べ中に被疑者にタバコを吸わすから犯罪が減らないという意見がありますが、嫌煙者からすれば調べ官にあのような密室でタバコを吸って欲しくないという逆の意見も言いたいです。調べ官が供述調書を作成している間は手持ち無沙汰になりますので、思わず「私が代わりにキーボード打ちましょうか?」なんて言ったりしますが、私もそんなに早く打てる訳ではないので考え事をして時間を潰していた感じです。彼ら現場捜査員は地方公務員であるノンキャリアの警察官です。UFJの「モビット」など、金利が安い銀行系消費者金融であっても余裕で限度一杯まで貸してくれるような社会属性や信用が羨ましいとは思います。平成17年10月13日の新聞に、「日本愛国連合会」を名乗る小野哲彦という男ら7人が、恐喝未遂の容疑で逮捕されたと掲載されていました。「日本防衛大綱」を転載した本を企業に送りつけ、右翼の名刺を使って本の代金6万円を不当要求し、被害総額が3億円に上ったそうです。私の事務所から押収された物品の中にこの本が出てきてたので色々と訊かれましたが、私の場合はまだ請求される一歩手前の段階だったようで、請求されていたとしても支払う気はなかった訳ですが、知ってる団体の突然の逮捕にはビックリしましたです。調べ官や看守とは国防や外交について語ったりもしましたが、警察学校で君が代を歌ってただけあり、流石に保守的な人が多かったように思います。「刑事ドラマを観てて現実との違いを感じる時ってあります?」と質問したのですが、弁護士接見の最中に横に看守が同席していたりとか、そういう細かな"間違い"はやはり気になるそうです。正義感から警察官になってはみたものの、理想と現実との違いでやる気を失う人とか、頭の固い人や悪い人も警察官に結構多いとか。留置場の仕事って我々でも代わりが務まりそうなくらい簡単に見えたのですが、警察官の勤務場所としては箱番勤務(KOBAN)より敬遠されているようです。留置場に泊まっての終日勤務を終えた次の日が丸一日休みとか、そういう不規則な生活がやはり辛いのだそうです。夜中に新しい留置人が入場して来た次の日は、「俺ん時に入ってくんなよー」とか言ってましたし(笑)。あと、大阪府警に比べて京都府警は予算や給料が少ないとかどうだとか、一緒に過ごす時間が長かったので普通はありえないくらいの本音が聞けたと思います。半年以上の期間を同じ屋根の下で過ごした看守さんらとの別れは、少し寂しかったり・・・ですかね。
留置場の中では歌を歌ったり口笛を吹くことは規則で禁止されています。これって長期間勾留されている人間にとってはストレスが溜まるし、とても不自然で不健康なことだと思います。食事時間に限りラジオを聴けるのが唯一の救いでした。ちょうど『恋のマイアヒ』がネット発で流行っている頃で、事情を知らない私以外の留置人はヘンテコな歌が何で頻繁にかかっているのか、相当疑問に思ったに違いありません。また、ラジオというメディアはアーティスト名だけじゃなく、作詞・作曲・編曲者名までをちゃんと紹介して欲しいと思いながら聴いていました。テレビにしたって演歌以外はクレジットが小さくて読み難かったりと、とにかくクリエイター側の扱いが歌い手よりも軽視されているのは改善されて欲しいです。毎週日曜日に放送されるNHKの『のど自慢大会』で、結果予想するのが刑務所や拘置所では皆の楽しみらしいです。留置場でも日曜日のお昼はわざわざ看守さんが『のど自慢』にラジオの周波数を合わせくれるのですが、出演者の音程が不安定で聴いていると気分が悪くなり、落ち着いて本が読めなくなるので勘弁して欲しかったです。ハモリが出来てるだけで採点が甘くなるのもどうかと思いますし、ゲスト審査員の演歌歌手らは当り障りのないテレビ用のコメントばかりで、何のアドバイスにもなっていなかったです。音楽といえば近所の小学校だかでで運動会の音楽が流れていました。運動会のBGMでは定番の、ビートルズのメドレー("♪オブラディ"→"♪ヘイジュード"→"♪イエスタデー")がインストで流れていたのがちょっと懐かしかったです。。。
書いてる内容がグダグダになって来たので、最後に裁判の話をして終わりたいと思います。身柄を留置場や拘置所で拘束されている場合は、それぞれの場所から警察官の普通乗用車にて裁判所へ送迎されることになります。私の場合は運転手として担当の刑事さんが一人、逃走防止の為に留置場の看守さんが二人同行してでの出廷でした。初公判では裁判官からの本人確認の為の質問と、検察が読み上げる起訴状の内容に間違いがないかどうかを返答する『罪状認否』とが行われます。なので、初公判はそんなに緊張するものではないのですが、閉廷前に次回裁判期日を決める瞬間が私としては一番の関心がありました。裁判の期日は裁判所と弁護人(弁護士)との都合で決められるのですが、私の場合は大阪の弁護士ということもあり、なかなかスケジュールが合わずに毎回2ヶ月先くらいの日程で調整されてしまいます。被告人にとっては「弁当(執行猶予)を切らす」などの特別な事情がない限り、当然裁判が早く終わる方がありがたい訳ですが、「それならいつだったら空いているんですか?」「二人一緒(弁護士)ではなく、どちらか一人で結構なんですよ」と裁判官が切れ気味になる程、うちの弁護士(売れっ子弁護士?)の都合は合わなかったのです。ちなみに起訴事実について否認したりすると保釈の許可は下り難くなる上、求刑は厳しくなって実刑判決の可能性が高くなります。検事が保釈に反対すると、判事はまず保釈の許可をしないそうです。捜査に非協力的だった場合も同様ですし、再逮捕や追起訴を何度も繰り返される恐れもあったりです。出廷前は留置場で「検事にスリッパ(留置場のスリッパ)投げてくるわ」「罪状認否で「人生いろいろ、犯罪者もいろいろ」って言ってくるわ」「(差し入れてもらった)野球のユニホームで出廷しようかな?コスプレ裁判?」などの冗談を言っていましたが、本当にそんなことをしてしまうと裁判官の心証を著しく悪くすることは間違いないです。裁判はやはり一問一答形式で行われる『被告人質問』が一番緊張したと思います。最初に弁護士から質問があり次に検事から質問、最後に判事から特に何かあれば質問がある訳ですが、検事からの質問は当然意地悪な内容が多いので、一言一句考えながら慎重な答弁をしなければいけません。弁護士の質問内容は事前に打ち合わせを行っているので問題ないのですが、検事や判事からの質問にはついつい熱を込めた発言をしてしまい、傍聴席からは「あの人しゃべりすぎや!」などの声もあったそうです(傍聴席には傍聴マニアみたいな人が何人かいるものです)。同席していた看守からも言われてしまいました。あの厳粛な雰囲気では思うようなトークが出来ないもので、国会の証人喚問とかはもっと大変なのだろうなと思いました。他には被告人の情状証人への弁護人からの質問や、検察が別の証人を呼んでいれば同じように質問があったりします。それらのやり取りが終わればいよいよ検察からの『論告求刑』と、それに対する弁護人からの『最終弁論』が行われます。検察からは「被告人は以前もマルチビジネスに従事するなど、お金に関する・・・(中略)・・・よって、実刑3年を求刑する」みたいな長い文章が読み上げられ、弁護人からは「被告人は反省もしているし再発の恐れはない。まだ若いし更正は可能。被害弁済は概ね終わっているし示談も成立している。初犯で実刑というのはあまりにも酷である」みたいな弁護が行われます。裁判官からは「最後に何か言いたいことはありますか?」と訊かれますので、私は現在の素直な気持ちを述べさせていただきました。しかしマルチビジネス(マルチ・レベル・マーケティングプラン、ネットワークビジネス)は法の規制こそされ一応合法なのですから、そこから逸脱して警察沙汰になった訳ではない私の以前の職業について、あのような場でとやかく言われる筋合いはないと思いましたね。検察からの求刑が3年でひとまずほっとしたのですが、普通は「懲役3年を求刑する」というところを「実刑3年を求刑する」という表現だったので、執行猶予付きの判決となった場合は検察が控訴してくる可能性があるので、求刑が3年以内だったからとはいえ全然安心は出来ないと弁護士から言われました。昨年問題になったリフォーム詐欺だとか、被害がたかだか100万円程度なのに実刑判決が出ていたりすることを新聞でチェックしていたので心配です。この求刑についてはその後被害弁済を継続して全てを終わらせたことが検察に評価され、論告求刑をやり直すことで2年6ヶ月に減らしていただきました(ありがとうございます♪)。これにより判決が下りるのも来月に延びてしまったのですが、判決が下りないと部屋を新しく契約したり専用サーバを契約したりとかも出来ないので、実刑判決が出て収監されないことを期待しつつ、現在は判決後の戦略を練っている感じです。刑事事件や民事裁判の知識に多少詳しくなりましたので、何か相談ごとを抱えて困っているという方の助けになれば良いと思っています。
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